農業、食、コミュニティと時々落語。

これまでと今とこれから。

ベトナム25日目

【翌朝】
朝起きた瞬間からなにかがおかしい。
昨日の夜食べ過ぎたのか、ビールが残っているのか、はたまた体調不良なのか、それとも全てMIXされいるのか…。

思い当たる節はたくさんある。 昨日の昼に食べた豚タン、洗わずに食べたスターフルーツ、やたらと脂っこい昨晩の夕食とご飯を無理やり3杯も食べたこと、そしてベトナムのビール。
でもどれも正解ではない。(と思う)

【原因】


自分が思う今回の体調不良の原因は水かサラダだ。そして水が有力候補である。Thuongの実家では、飲料水を買っていない。浄水器というものを設置しているらしく、それは綺麗だから大丈夫なのそうだ。知っている人は多いかもしれないが、アルコールにはめっぽう弱い。なので、昨晩ビールを飲むときも一緒に水を大量に飲んでいた。しかし、飲んでみると妙に酸っぱい。なんだこの酸っぱさは…。と思いながらも水はこれしかないので、飲む。飲まなければビールが待っている。なぜか自ら八方塞がりに陥ったわけである。(サラダは生野菜だからこの可能性も捨てきれないが…)

【お腹のあんこ】


そんなことを昨夜の出来事を思い出しつつも、トイレに行く。直接的な表現は避けるために、「およげたいやきくん」の歌詞の一部を拝借して「お腹のあんこ」と表現することにする。
そういえば、昨日は1日「お腹のあんこ」は出ていなかったなと思いつつも、便器に座る。この時点ではまだ腹痛は無く、至って普通の行動である。ややかためのつぶあんとでも言うべきか、「お腹のあんこ」を出し終えて直ぐに、第二波が来た。「なるほど、さっきのは一昨日の分で、これは昨日の分か。」どうせなら一緒に出てくれれば良いと思いながらも、便器に座る。先ほどよりもやや柔らかめではあるが、普通の「お腹のあんこ」を出し終えた。これで昨日までの「お腹のあんこ」はほとんど体外に出たわけである。言い換えると、体内には【栓】がな状態である。

【朝食】
そんなこんなで朝ごはんの時間になる。正直、食欲は無かった。食べたら上から出てしまうかと思っていた。しかし、実家に招待までされて戦後2人目の外国人が食べないわけにもいかない。ましてや、この人達にとって「日本人とはどういう人なのか」と見せ付けているわけである。しかし、体調が悪くあまり食べれないということを英語が出来る唯一のThuongに伝えておく。
Thuongは覚えたての日本語

「モンダイナイ」

で返答してくる。

「こんな言葉教えなきゃ良かった」

と後悔しつつも朝ごはんを頂く。ゆっくり、ゆっくり。しかし、確実に箸を進める。

そのスピードに見かねたThuongの父はベトナム語とジェスチャーで「もっと食べなさい」と言ってくる。Thuong母の方をみると、「私のご飯が美味しくないのかい(´・ω・`)?」という顔をしてこっちを見てくる。この計り知れないプレッシャー。まさかの再びの八方塞がりである。ここで、奥の手「朝はあんまり食べれないんです」の作戦を使うことに。これを使ってしまうと、お昼ご飯には使えないので、奥の手として残しておきたかったが、ココで使わざるおえない展開になってしまった。(
そんなこの日の朝ごはんはこんな感じ)
(ちなみに食べたのは、フォーが太くなって中に細かいきくらげが入っているやつ)
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【戦いの火蓋は切って落とされた...】
朝ごはんを終えるとゴングが鳴る。
トイレへ行く。トイレへ行くというよりも、トイレにいる。といった表現の方が近いかもしれない。15分〜20分に1回、多い時は2,3回トイレへと行く。途中から「お腹のあんこ」は無くなっているはずなのに、トイレへ行く。なんなのかこの現象は。まさに水である。「お腹の水」が出続ける。少しでも気を緩めると漏れだしそうである。しかし、その間もThuongの弟Taiに付きまとわれる。トイレとTaiの遊び相手で午前中が終わってしまった感がある。結局、途中でThuong母の助け舟で休憩がてらに昼寝をしつつも、どこにいても出るもんは出る状態であった。

【昼ごはん、そして出発】
「

昼ごはんはもう食べれません。」という作戦に出るものの

「食べないと体力が〜」
「食べないと薬が〜」

と言ってくるThuong一家。

「寮に帰れば正露丸が待っているから!と」力説しつつも、じゃあ少しだけ、ほんとに少しだけと言われてお昼ご飯を一緒に食べる。

【少しだけって言ったのに...】
普通にガッツリよそわれて、自分の体調が悪いせいなのにもかかわず、ちょっとイラッとする。

昼食後に安定の3回トイレに行った後は帰宅時間までひたすら昼寝。体力温存しておかないと帰りのバイクの後ろに乗るのに耐えられないと言ってくるThuong一家。ともかく、体力温存のために昼寝をしていたのに近所の子牛がいきなり庭に入って来てみんなで追い出すのに必死だったり、子牛を追い返した後に、(ウシ大好きなので)子牛とちょっと遊んでたら危うく指を噛みちぎられそうになったり、とあんまり体力温存が出来なかったのであるが、帰宅時間になったので写真を撮って出発…。
の前にやっぱりThuong家での最後の「お腹のあんこ」を出してから出発したのでる。

【地獄の2時間耐久レース】


Thuong家から大学まではバイクで約2時間かかるらしい。まさに地獄の2時間耐久レースである。


出発早々Thuongが

「いつでもしたくなったら、言ってくれな。おれが全力で場所を探すぜ!」

と声を掛けてくれた。


「めっちゃいいやつやな。どっかお店とかに掛けあってくれるのかな。」


と思っていたら

、ためらいながらも

「例えば…橋の下とか!」
とちょっと苦笑いしつつも

お店でないことが判明した。



そして橋を通り過ぎる度にこちらをチラチラ見てくるのである。

わかる。

だれも自分のバイクのシートの上に「お腹のあんこ」を出してほしくないのはわかる。

けど、毎回こっちをチラチラみるのはやめてくれ。出そうなときは必ず言うから、必ず。



そんなことよりも慎重かつスピーディーに行って欲しい、2時間も耐えられるキャパシティをたぶん持っていない。ベトナムの舗装されきっていない道路が身体を上下に揺らす。と同時にお腹のあんこへの刺激が加わる。



信号だ。



考えてみるといままでロクに信号に出会わなかった方がおかしいと思えるくらい信号に捕まっていない。

でもなぜ、なぜ今日なんだ。

今日だけ3回は信号に捕まった。信号を待っている間のバイクのエンジンの振動がお尻を刺激する。

【日本の企業】


大通り沿いにはHONDA、TOYOTA、三菱、キャノン…その他様々な日本の企業の工場並びに会社をみつける。

「おれは日本人だー!トイレを貸して欲しい!」

と言ったら貸してくれるのだろうか?という妄想が広がる。

その中でKARAOKEの看板の下にTOTOの看板を見つける。

なるほど、TOTOですか。世界のTOTO。助けて下さい。

「お腹のあんこ」を意識しているせいか、TOTOに意識がいってしまい、これほどまでもTOTOが恋しくなったことは無い。

TOTOが見えなくなると

「トビタテの中で、「お腹のあんこ」を異国の地でぶちまけたやつなんているだろうか。今年初の取り組みだとしても、今回のメンバーが300人を超えていたとしても、大学生にもなってぶちまける奴なんて滅多にいない。ベトナムでお腹のあんこをぶちまけた日本人として有名になるのも悪くない。野に「お腹のあんこ」をぶちまける経験は幸いのことに小学生低学年の時に野球の合宿やなんやらで経験済みなので、頭の中のイメージトレーニングはバッチリだ。」

という意味不明な思考回路にまで陥っていた。


【渋滞】


そして、渋滞へ。

渋滞。信号待ちよりも辛い。いつ終わるのかがわからない。そしてもしここで「お腹のあんこ」が飛び出そうになったとしてバイクから草むらへと移動しても、みんなの注目を浴びるのでこれまた辛い。

なんとか渋滞を乗り切ると、もう1つの地獄。長時間座っていることによるケツの痛みにぶち当たる。おしりの感覚が麻痺してくる。麻痺した状態で、「お腹のあんこ」が飛び出ない様に、締めるところは締めなければならない。時計を見ると1時間以上経過しており、行程としても見たことがあるような景気がチラホラ見え、半分以上来ている様に感じる。しかし
まだ40分近くもあるのである。

【人体の不思議】
人間というのは不思議なもので痛い部分が2ヵ所以上あると、一番痛いところに神経が集中するためか他の部分への意識があまり感じられなくなる。つまりいまの現在の痛みの状況としては

「お腹のあんこ」<「長時間座っていることによるケツの痛み
」なのである。


また、もう一つ人間の不思議な部分であると確信しているのは、目的地が近づくと安心するからか緩むということである。どういうことかと説明すると、駅から家までの道のりの途中に催したとする。最初は我慢出来たとしても、家の側まで来た瞬間に「いままでの余裕はなんだったのか」と思うほど急激にピンチになった経験をしたことはないだろうか。それと一緒で、いまホソゴエの身体は、

「お腹のあんこ」<「長時間座っていることによる痛み」

「目的地が近づくと安心するからか緩む」≒「お腹のあんこが出やすい状態」

という2つの矛盾に近い作用が体の中で行われていることになる。



そんなバカみたいなことを考えていると無事大学に着きまして、結局一度も野に「お腹のあんこ」をぶちまけることなく終えたのである。予定よりも15分近く大学に到着したので、Thuongに「Good driver」と言ってあげたら嬉しそうでした。そして、なによりThuong母がくれた下痢止めのお陰でしょう。

でも下痢止めは下痢の時飲んじゃあかん。出したいのだから、出させればよろしい。それを無理やりストップさせてはいけないと昔聞いた母の言葉を思い出しつつも、寮のトイレへと向かったのでありました。



今日1日でトイレに行ったのは30回くらいではないかと思います笑
 お尻が痛い。





今回の件を受けて、ベトナム(途上国?)で必須アイテムを列挙してみた。

これから訪れる人の参考になりますように。

・自分専用の箸
・コップ
・マスク(排気ガスがやばい)

・サングラス(日差しとゴミよけ)

正露丸(今回使わなかったがみんなオススメしている)

・梅肉エキス(これはマジでオススメ。薬ではない。)
梅肉エキス(梅エキス)無添加

・セームタオル(タオルはこれだけで充分)

セームタオルとは - はてなキーワード

・水筒(いつでも飲水は確保)

・少量の塩・砂糖(下痢の時吸収率高めてくれる)




以上のものは真面目に必須であると痛感した。